ゼレンスキー大統領が公開したダムが破壊されたとする映像には、大規模な洪水が発生。住民が避難する事態となっています。また、ロシアでは“偽のプーチン大統領演説”が流されるなど、情報戦が激化しています。
大量に流れた水が町をのみ込もうとしています。ウクライナ南部ヘルソン州にあるカホフカ水力発電所のダムの決壊。大規模な洪水が起こり水位が急上昇しました。地元の知事は“近く水位が危険的なレベルに達する”とし、市民に避難を呼びかけました。
住民
「洪水が起きている。すべてが水に浸かった。次は何が起きるのか誰にもわからない」
「鳥も死に、すべての生き物が死んでしまう。人々も洪水に巻き込まれた」
ゼレンスキー大統領はロシア側がダムを破壊したと主張。
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「ウクライナ全土からロシアのテロリストを追い払わなければならない」
一方、ロシアの大統領報道官は…
ロシア ペスコフ大統領報道官
「ウクライナによる意図的な破壊工作であり、ゼレンスキー政権の命令で計画・実行された」
ロシア・ウクライナ双方は相手側の攻撃によるものだと非難しました。
また、ダムの水は南部のザポリージャ原発の冷却水としても使われています。IAEA=国際原子力機関は、冷却水を供給する貯水池の水位が1時間に5cm低下していることを明らかにしたうえで、いまのところ「安全性に差し迫った危険はない」としています。
ウクライナ軍の反転攻勢への注目が高まる中、情報戦は激化。ウクライナと国境を接するロシアの一部地域では、ラジオやテレビでこんな放送が流れたといいます。
ラジオで流れた偽のプーチン大統領演説とされる音声
「私の命令で戒厳令が導入された。きょう私は総動員令にも署名する。危険で裏切り者の敵を倒すにはロシアの全軍を結集する必要があるからだ」
“プーチン大統領の緊急演説”だとする偽の放送。ウクライナ軍がロシアとの国境を越えたとし、周辺住民に避難するよう呼びかけました。また、ロシアで全国的に兵士の動員が開始されたとしています。
大統領報道官は「ハッキングされたものだ」とすぐさま否定。政権として住民の動揺の広がりに神経を尖らせているとみられます。
▼TBS NEWS DIG 公式サイト
▼チャンネル登録をお願いします!
▼情報提供はこちらから「TBSインサイダーズ」
▼映像提供はこちらから「TBSスクープ投稿」